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fits_696の日常的な書

ダラダラ書きます

コンプレッサーの仕組みと働きを実際に感じてみよう

DTM

コンプレッサーを使えば音圧が増すよ!

コンプレッサーを使わないからショボイ音なんだよ。

なんて言葉をかけられたこともあるかもしれません。

いまや現代音楽シーンで最も重要なエフェクトの一つであるコンプレッサーですが、

しっかりと理解して使いこなさなければ、最も扱いづらいエフェクターの一つだと思います。

そもそも、結局コンプのしごとが地味過ぎて、どう音が変わったのかわからない!なんてことも。

というわけで、理解を深めながら実際に極端なセッティングで音の違いを見ていきます。

細かい設定とか説明は

最強コンプレッサーマニュアルなるものがサウンドハウスさんによって公開されてるので検索してみてください。

かなりしっかりとした資料になってます。是非。

というわけでざっくばらんな説明を少々してから実際の音の違いに移っていきます。

ちゃんとした説明や図付きの説明が見たければ最強コンプレッサーマニュアルを見てください。

コンプとは

一定のレベル以上の音を一定レベルに近づくようにつぶすエフェクターです。

たぶんはてなマークがたくさん付く人もいると思いますがひとつひとつ解決していきます。

まず、コンプとしての基本機能は「音を潰す」 つまり音量を下げることに尽きます。

一定のレベルよりも大きい音を潰すということは、潰した分だけ全体のボリュームを上げても音が歪まないということなので、

小さい音は大きく、大きい音はそのまま という感じられるような処理ができるということです。

全体の平均ボリュームが上がればそれは「音圧が上がった」と感じることも多いでしょうね。

ちなみに、コンプは一定レベル以上の音を 設定した比で潰すエフェクターですが、

一定レベルに達した瞬間、その一定レベルよりも大きくならないように ∞:1の比で潰すエフェクターは「リミッター」と区別されて呼ばれたりしてます。

つぎに主なコンプのパラメーターについての説明。

・スレショルド

先に説明した「一定レベル」を設定するパラメータです。スレショルドで設定された値を信号が上回るとコンプによって音が潰されます。

・レシオ

先に説明したレベルを超えた際の音を潰す「比」を表します。

比なので「入力:出力」のように表されます。つまり「2:1」ならば、入力信号がスレショルドより2大きい値になったら、出力はスレショルドより1大きい値になるといった具合です。 基準となる音の大きさはスレショルドです。

この2つのパラメータさえあればぶっちゃけコンプとして機能しますが、

とても不自然な音になります。(後で音を比べよう)

というわけで、自然に音を潰して音圧を増すために用意されたパラメータが以下の2つです。

・アタック

いきなり潰すから不自然になると。いきなり「8:1」にするのではなく、時間経過とともに「1:1→2:1→4:1→8:1」みたいにしていけば聞いてて不自然にならないんじゃね?って発想から生まれた、「スレショルドを越えてからコンプの指定した圧縮比になるまでにかかる時間」を調整するパラメータ。これを長くとることで、音のアタック感(パーカッションなどの打撃時の立ち上がり音)などは潰すこと無く、余韻だけを都合よく潰していくことができる。これを利用してアタック感を無理やり出すなどといったエフェクティブな利用の仕方もある。

・リリース

スレショルドより音量が下がった途端に、圧縮をやめたら音量の下がり方が途端に変わって不自然だよね!

かかり始めと同じように元の「1:1」に戻るまでにじわじわと圧縮をやめていけばいいんじゃないの?ってことで生まれた

アタックとは逆に「スレショルドを下回ってからコンプの圧縮比を1:1に戻すまでの時間」を設定するパラメータ。

余韻のある打楽器などでは重要なパラメータになってくるが、アタックしかないような打楽器にはあまり関係のないパラメータかもしれない。

この4つのパラメータで大体のコンプはできています。

昔みたたとえ話がとてもわかり易かったので紹介しておきます。

テレビを見ている子どもと、お母さんを想像してください。

子供がテレビを見ていると迫力が欲しくてついつい大音量にしちゃいます。お母さんは近所にも迷惑なので音量を下げようとします。

この時の

・スレショルド

 お母さんが怒って子供からリモコンを奪いに行く音量

・レシオ

 お母さんがどれくらい音量を下げるか

・アタック

 お母さんが大音量に気づいてから、子供のリモコンを奪うまでの時間

・リリース

 お母さんがまた離れてから子供が黙って元の音量にまで戻す時間

というたとえ話がどこかにあったので紹介だけしときます。

わかりやすい。

というわけでパラメータについてはわかったと思うので実際の音の違いを感じていきましょう。

まずはボーカル。

とはいってもボカロもどきでやってみてます。

コンプをしてない状態です。

ぐわーぐわーの部分とか、かなり音量を抑えめにうたっていることもわかると思います。

これにコンプを掛けます。

さっきよりも最小音量と最大音量の差が小さくなっていると思います。

ちなみにサウンドクラウドは都合よく波形も出るので波形で比べてみても少し違いがわかるかもしれないですね。

ちなみにコンプの設定はComp設定

かなり大胆にかけています。

UnComp.png

Comp.png

上がコンプ前、下がコンプ後です。

ぐわーの部分で差がはっきりとしてますね。

あとは、極端に音量の大きかった山の部分も小さくなっていると思います。

これがコンプの仕事です。

つぎはバスドラで比べてみます。

コンプ前です。

1小節目はほとんど粒を揃えた上手いドラマー、同じフレーズの2小節目はつぶの揃わない下手なドラマーをイメージして打ち込みました。

コンプ後です。かなりしっかりかけたので音量が揃っているのがわかると思います。

BDComp設定

ちなみにコンプの設定です。ここまではアタックゼロで行ってきました。

BDUnComp.png

BDComp.png

ちょっと倍率がずれてしまって見づらいですが、同じ最初の2小節の部分です。

もう言わなくてもどっちがコンプ後かわかりますよね。

つぎは余韻のあるフロアタムで比べてみます。

ごめんなさい、おんりょうでかくしすぎて音が割れてます。とりあえずコンプ前です。

コンプ後です。

FT_MAXCOMPset.png

設定の通り、かなりしっかりコンプをかけています。お陰で音は締まりまくりのつぶは揃いまくり。でもニュアンスなんてあったもんじゃない。

余韻すらもなくなっています。

FT_Uncomp.png

FT_MAXCOMP.png

見ての通り、アタックしか無いような音になっています。

ここで、ついにアタックタイムをいじってみようじゃないか。ということで。

FT_Attacked.png

アタックタイムを0.11secに設定。

音はどう変わるのか!

ごめんなさい、アタックの音量で音が割れています……

アタックタイム中はコンプが殆どかからないので、

アタックの音量差はしっかり出ていると思います。余韻に関してはコンプがかかるので、多分均一に鳴っているのではないでしょうか。

波形を見てみます。

FT_Attackedwave.png

今回は一応0.1秒辺りにカーソルを合わせてみました。

カーソル前まではしっかりと音量が出ているのがわかるかと思います。

さて、

最後にリリースの違いによる音を確認してみます。

リリースタイムをゼロにしてみました!!

どうですか。余韻の音が気持ち悪いでしょうw

スレショルドを下回った瞬間にコンプをきるので、余韻だけ潰されずにアタックだけ潰される状態です。

ある意味音圧を上げるってのはこういうことでもあります。小さい音(余韻)を大きく、大きい音(打撃音)は小さくということです。

さて、様々なコンプの設定を見せていきましたが、少しでもコンプの仕事がわかってもらえたでしょうか?

結局、自分でいじってみないとわからないのよねw